気をつけたい“公図のチェックポイント”とは?[不動産取引]
前回は、公図の役割は何なのか?
また、何が記載されているか?について説明しました。
今回は、公図を実際に確認するに当たり気を付けるべきポイントについてお話します。
■公図と現況の一致を確認する
購入しようとしている土地が、公図と現況と一致しているか?
一番、大事なことです。
まずはじめに確認しましょう。
確認方法としては、住宅地図などの図面を使って比較します。
その他に、不動産会社や役所などへ確認することです。
また、登記や航空写真などを準備して、現地へ行き調べてみましょう。
さらには、役所の“地番図”(固定資産税課)を閲覧する方法も。
場合によっては、もっと古い地図を確認する必要があるかも知れません。
現況とのずれが生じているときは、後々のトラブルに発展します。
しっかりと事前調査する必要があります。
また、銀行融資の審査も通りにくくなる可能性があるので注意が必要です。
■法定外公共物の有無を確認する
法定外公共物とは、里道や水路に使用されている土地のことです。
現在の公図では、「道」や「水」と表示され法律の適用を受けません。
里道を「赤道」、水路を「青道」と呼ばれることもあります。
このような法定外公共物が存在している場合は、市町村などに払い下げを申請することも可能です。
境界確定手続きや用途廃止手続きを得て、市町村と売買契約を交わします。
そうして、土地表題登記・所有権保存登記をして完了となります。
費用も時間もかかりますが、それに見合った効果があります。(占有解除)
根気よく取り組みたいところです。
■無番地
公図上に、白地があればそこは“無番地”に該当する可能性があります。
無番地であれば、法定外公共物なのか?
だれの土地なのか?
何を表しているのか不明なので、大変に困惑するところです。
記録が残る遠い昔の古い旧図を探したり、旧土地台帳付属図の原図を法務局に申請したりと、いろんな角度から調査する必要があります。
登記の移設漏れである可能性も出てくるかもしれません。
場合によっては、地図を訂正したり測量をやり直して筆界を確定する作業も必要です。
公図を読み解くことで、より安心で安全な取引が可能になることは間違いありません。
失敗はゆるされない高額な不動産取引です。
しっかりとポイントを抑えておきましょう。
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