ビルを買う時気を付けたい!エレベーターはお金がかかる。
通常、5階以上の建物になるとエレベーターが設置されます。
このエレベーター。
建築設備に該当するため建築基準法が規定されています。
メンテナンスや更新工事が必要です。
特に気を付けたい。エレベーター付き中古物件。
エレベーターは、いまや当たり前の設備かもしれません。
とくに、高齢者や小さいお子様がいる家庭、障がい者にとっては必須の設備であると言えます。
また、商業ビルや雑居ビルなどはエレベーターのあるなしで、テナント獲得に影響を与えます。
鹿児島市天文館エリアのテナントビルも、エレベーター付き物件が好んで売買されているようです。
しかし、購入するときは要注意です。
表面利回りだけで判断すると目に見えない大きな修繕費用が隠れているかもしれません。
その隠れた(あるいは隠された)大きな修繕費用の筆頭が、エレベーターです。
25年~30年毎に更新工事(リニューアル)が必要です。
建築基準法の第8条にはつぎのように規定されています。
“建築物の所有者、管理者または占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない”
エレベーターは毎月又は2~3ヶ月に1回程度でメンテナンスが必要になってきます。
毎回のメンテナンス費用も2~5万円程度(POG点検方式)。
フルメンテナンス点検方式になればPOG点検方式の数倍にもなります。
※分譲マンションや大規模物件エレベーターを除く
これだけでも、毎月の支出はばかになりません。
さらに、エレベーターの耐用年数は17年と定められています。
よって設備の状態にもよるが、約15年~20年目で改修工事が必要になります。
(制御基板やワイヤーの交換など)
その費用も数十万~100万程度と高額です。
そして、エレベーターを復活させる最終の手立てが更新工事。
(エレベーターリニューアル工事)
更新工事となれば、最大の費用が必要になってきます。
メーカーの保守部品の廃盤や供給停止により莫大な費用になり得ます。
約1000万円~のリニューアル工事費用となります。
※エレベーターの規模にもよります
崩れ落ちる事業計画。利回りは一気に急降下です。
大きな費用支出を伴うエレベーター設備。
いい利回りで収益物件を購入できて安心。
すると、一年後にはエレベーターの更新工事が必要だった。
高額な工事費用がかかる。
しかし、人命が関わるとても重要な設備、見過ごすわけにはいきません。
さらに追加で借入れを起こさなければならないかもしれません。
こうなると、当初の事業計画は完全に破たんしてしまうかもしれません。
このように、収益に大きなインパクトを与えてしまうエレベーター設備。
中古の収益物件を購入する際は、まずエレベーターの履歴を確認すること。
もしくは、エレベーターなし物件を選択する。
ぶれない投資手法かもしれません。
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