“空室33.33%”の恐怖と不安。脱出方法はあるのでしょうか!?
知人の紹介でお会いした大家さんからお話を聞きました。
人口減少と増加する空室。
大家の毎日を悩ます最重要の課題です。
空室率40%になると賃貸経営は厳しくなります。
賃貸経営に不運は重なるものです。
卒業から入学・就職シーズンとたくさんの人が移動する3月~4月。
この超繁忙期に上手く入居を決めていかなければ大変なことになります。
上手く入居を決めるとは、上手く退去をしてもらうことです。
次の入居者を気持ちよく迎えるため、部屋の準備を整えておくことです。
リフォームをしたり、ルームクリーニングを行ったり。
この行程につまずくと、恐怖と不安が大家に襲いかかります。
実際にあった大家さんの体験談です。
大学の近くに5階建15部屋の賃貸マンションを所有する大家さん。
年が明けた1月~2月。次々と退去通知が届きました。その数7件。
そのうち5件は4年生の学生たちが、無事に卒業を迎え巣立って行きます。
のぞく2件は一般の入居者さん。こちらは2月末に退去しました。
この2部屋は、早速、リフォームをして募集を開始。
3月のはじめには、2部屋とも新規入居の予約をもらうことが出来ました。
(幸先良いスタート。胸を撫でおろします。)
問題は、一斉に3月下旬に退去する学生さんの5部屋です。
1部屋は3月25日に退去。お部屋もきれいですぐに内覧が可能な状態。
結果、新入生が4月1日より晴れて入居決定となりました。
(これで3部屋決定!少し自信すら湧いてきます。)
残る4部屋は、運悪く3月30日と31日の一斉退去となりました。
これでは、次の入居準備のための時間がありません。
そして、ご存知の方も多いと思います。
年度末の引越し難民。
そうです。引越し会社の手配が出来ず自力で引越し作業しなければなりません。
退去が夜半までかかり、リフォームどころが部屋のチェックすら出来ませんでした。
おまけに3月下旬になれば、新入生たちのお部屋探しも落ち着いてきます。
(不安が一気に込み上げてきました。)
結局、上手く退去されなかった4部屋は空室のままです。
さらに、追い打ちをかける結末が待っていました。
先に入居予約(3月はじめに)を受け付けた2部屋のうちのひとつ。
なんと、就職のための資格試験に失敗してキャンセルとなりました。
(不安が恐怖へと変わります)
15部屋-7部屋+2部屋=10部屋(入居戸数)
15部屋-10部屋=5部屋(空室)
※令和1年4月30日時点
空室率33.33%
見えてくるたくさんの改善点。後悔は先には立ちません。
お話を伺っていてたくさんの改善点が見えてきました。
大家さんもそのことに気付いていました。
気付いていながら、人任せ(管理会社に一任)にして行動しなかった。
ここが一番の問題です。
学生さんが多い物件であれば、入居期間が大抵は予想できます。
卒業が見えていたのであれば、先手を打てたはず。
上手い退去方法を考える、その時間はたっぷりあったはずです。
退去通知を黙って待つのではなく、半年~1年前から状況を把握して手を打つべきでした。
その後、なんとか3部屋の入居が決まり一安心。
大家さんにも笑顔が見られました。
でも油断は禁物。
またすぐ、次の繁忙期がやってきます。
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