多額の借金をして買ったビル。数年後に容積オーバーの既存不適格物件に⁉
億を超える借入をして購入したビル。当時は、なんの問題もなかった。
数年後、突然の電話で驚く。
「○○さんの建物は容積オーバーになるから是正が必要」
いったい何の話をしてるんだ⁉憤りながらも、不安になっていく。
多額の借金で購入した賃収ビル、相続トラブルに巻き込まれる。
連絡をもらいすぐに、当時の契約書類や建築図書一式を引っ張り出して確認する。
購入当時は、容積率オーバーなどなく問題は見当たらない。当然のことだ。
気になっていたのは購入したビルの隣の駐車場。
この駐車場、同族会社(法人)所有であり、前オーナーも役員として登記されていた。
ここに、落とし穴があった。
予測するべき将来の懸念材料がここにあったのだ。
購入から数年後、相続が発生して親族間で揉めたらしい。
結果として、親族の中のひとりがその土地を相続、そして売却。
建築確認申請書は、ビルが建つ土地と隣地を一団の土地として許可をもらっている。
関係した仲介業者に連絡を取ってみる。
しかし、“当時の担当がいないから詳細は答えられない”
“契約時には何ら問題ないのだから不可抗力”
などの回答しか返ってこなかった。
まさかが起きてしまった瞬間でした。
“改善策はある”是正の対処方法を検討してみる
知人の一級建築士にアドバイスを仰ぐ。
建築基準法も改正され、容積算定方法なども変わっていることが分かる。
緩和される項目もあるとのこと。
実際に、建物内をに測量してもらいました。
確かに、基準の容積率を超えた建築物になっている。
すぐに想定される問題点を挙げてみる。
・所有し続けるなら問題はない
(余程のことがない限り是正勧告はされない)
・売却しづらくなる
(既存不適格物件への融資が厳しい)
では、改善策はどうすればいいのだろうか。
・是正対策として
①敷地面積を増やす(隣接地の買い増しなど)
②容積対象面積部分を共用部分に改築(緩和面積を増やす)
③1階店舗部分を駐車場にする(車庫緩和する)
上記を数値化したことにより、不安は一気に解消されました。
ただ、実現するにはそれなりの時間と資金が必要です。
できれば避けて通りたい。
土地を分筆したことによって起こった問題は、稀にあることです。
ご自分の物件、一度、チェックされてみてはいかがですか。
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