土地の境界問題は平穏な日常を急変させます。
土地を買うとき。土地を売るとき。家を建てるとき。
あなたの土地には、境界をはっきりと示す“しるし”がありますか?
登記をしているからと安心しないでください。
仲が良かったお隣さんが、境界のトラブルで一転、険悪な関係になるかもしれません。
今すぐ確認してください。境界を示す標識がちゃんとありますか?
境界標とは、目に見えない隣地との境界を現地で示す“しるし”です。
境界標の種類はたくさんあります。
金属標・プラスチック杭・コンクリート杭・木杭・石杭など。
境界標の頭部(うえから見下ろすと)には、位置を特定するしるしが付いています。
この境界標がしっかり敷地の隅に設置されていれば安心です。
境界標は、安心のしるしであり、あなたの土地を守るガードマンです。
権利証があるから、測量図面があるから、登記をしているから大丈夫。
なにも問題ないと思われていませんか?
いざ境界の問題になると、お隣さんとの間でいろいろ問題が起きるかもしれません。
誰がみても一目でわかる境界標があれば、そんなトラブルも回避できます。
あなただけの問題ではありません。子や孫に対する責任の証です。
実際にあった境界トラブルのお話です。
相続した土地の遺産分割をするのに、土地の分筆登記が必要になりました。
問題が起こる事など全く考えていません。
お隣さんからも、すんなり印鑑を押してもらえると思っていました。
ところが、現地での立会いになると、両者の主張する境界が食い違います。
そう簡単にことは運びません。
印鑑どころではなくなりました。
生前に両親から、土地の境界を聞いておけば良かったと後悔するばかり。
結局、なんとか話し合いがまとまりましたが、今でもお互いにぎこちなさが残ります。
このお話だけに限らず、境界のトラブルは日常的に起こっています。
話し合いで解決しない場合は、訴訟や裁判所の調停によらざるを得ません。
また現在、筆界特定制度といったものもあります。
このような制度を利用することも解決への糸口かもしれません。
大切な不動産。
次の世代に迷惑をかけないためにもしっかり認識したいです。
世代が変わっても、境界標は不変です。
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