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2019年08月29日
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精神疾患の借主がトラブルを起こしたとき

精神疾患を患っている。

この理由だけで、お部屋の退去を求めることはできません。

精神疾患を持たれている入居者に対して、誓約書を求める行為も禁止されます。

契約解除はあくまでも違反行為や善管注意義務違反

退去の理由として、精神疾患自体がその理由であってはなりません。

例えば、近隣に度重なる迷惑行為をした。

あくまで違反行為に基づいたものとして、退去は検討されなければなりません。

 

当社の管理アパートにも生活保護受給者で精神耗弱の方が入居されました。

NPO団体を通して保証人関係もしっかりしています。

もちろん、大家さんも合意のうえでの入居でした。

 

たまに、体調の良し悪しやお薬をきらしたときなど変調が少しみられました。

特別な問題もなく毎日を過ごされていました。

ただ、体調が思わしくないときに奇声をあげたり徘徊を繰り返したようです。

同じアパートの入居者から、不安で怖いとの連絡が入りました。

それから段々頻度が増してきてクレームの回数も増えてきます。

心配になった家主さんは、退去を促して欲しいと相談に来られます。

しかし、直接危害を加えるわけでもない、その入居者さんの精神状態だけを理由に退去させることはできません。

 

管理者として要注意先として、巡回の回数を多くするなどして対処していました。

ところが、お酒に走るようになり、ついには暴れ出して警察沙汰になりました。

部屋の中も荒らされていて悲惨な状態でした。

 

ここまでくればもう修復不能。契約解除の段取りです。

保証人であるNPO団体が、高額な現状回復費用を支払われ入居者を引き取られました。

完全に、大家との信頼関係を損なったとして賃貸借契約を解除しました。

賃貸借契約を結ぶ前に、確認したい障害者差別解消法

このようなトラブルが起きることを想定して誓約書を書かせるべき。

大家さんからの意見としてあります。

実際に、契約の前に誓約書を書かすケースもありました。

ただし、誓約書があるからと、トラブルが起きたとき即解約できるわけではありません。

 

■障害者差別解消法と国土交通省のガイドライン■

・事業者はその事業を行うにあたり障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取り扱いをすることは禁止されています。

・障害者には精神障害(発達障害を含む)がある者であって障害及び社会的障壁により継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの

 

管理者は、報酬の有無に関わらずこの“事業者”に該当します。

そして、具体例として冒頭で述べたことを禁止しています。

「障害者に対して障害を理由とした誓約書の提出を求めること]

あくまでも賃貸経営に悪影響を及ぼす行為があり始めて、合意解除が可能になります。

 

管理者としてしっかりと覚えておきたい大切なことです。

期待されるバックアップ体制~住宅セーフティーネット~

住宅セーフティネット法が改正されました。

これにより、市や行政、不動産業者などを含めた居住支援協議会や民住支援法人が設立。

今後、これらの支援団体を中心として、近隣との良好な関係作りや医療や福祉の専門家との連携を計りながら、借主である精神疾患患者の安心安全な居住へのバックアップが期待されることになります。

近隣との良好な居住環境をつくるためにも、入居者も大家も管理会社である私たちもこのような支援団体と情報を共有し理解を深めていく努力が必要です。

 

人口減少化時代に伴う空き家(空室)の拡大。

生活保護受給者や母子家庭など、生活弱者等の居住の受け入れも増加します。

制度を利用しつつ有用な空室対策に取組んでいきたいと思う。

■ホームページはこちらからどうぞ

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