この臭いは何⁉ほっておくと大変なことになります。
床下からの悪臭。どれだけ掃除しても臭いが止まらない。
臭いの原因は元から絶たなければ、だめです。
もしかすると、入居者から健康被害で訴訟されるかもしれません。
実際、健康被害に対する慰謝料請求が一部認められた事例もあります。
新築マンションだからと安心していられません。
先日、管理マンションのご入居者様から電話がありました。
ご入居者「あの、、先日入居した○○マンション名の○○〇号室の○○です」
管理担当「あっ、はい!○○さん、お世話になっております。お部屋の方は何もお変わりないですか。」
ご入居者「それなんですが、、床下からどぶのような悪臭がしてくるんですよ、、」
管理担当「えっ!?そうなんですか!?」
(完成したばかりの新築マンションなのに、なんで?)
(えっ、床下って、フローリングなのに、、なんで!?・・・)
頭をめぐらせてみるが、今までにないクレーム。
返答に詰まります。
ご入居者「クレンザー撒いたり、色々やってみるんですけど、全然ダメなんですよ」
管理担当「そうなんですね、大変に申し訳ございません!すぐに工事の担当と一緒に伺いますので、ご都合はいかがでしょうか!」
15分後に到着。・・・たしかに臭い、下水の臭いがする。
臭いの原因は、人のミスでした。
原因はすぐに判明しました。
建築時に床にフロア材を施工していきます。
この時、メンテナンスのために点検口を設けます。
この直径10cmくらいの点検口に蓋(キャップ)を忘れていました。
そうと分からずに床を貼ってしまいました。
結果、排水の悪臭がストレートで立ち昇っていました。
たった1枚の蓋が原因でした。
明らかに、施工ミス。人為的ミスです。
入居時チェックも行ってはいました。
時間の経過とともに臭いが漂ってきたのでしょう。
見えない部分での瑕疵であったと、社内で反省ミーティングをしました。
重要な事は、日々の空室点検業務の徹底でした。
時間帯を変えてみる。
天候の違う日をねらって行く。
点検に行く人を、入れ替えるなど。
みんなで確認しました。
今回、即解決できたことは不幸中の幸いでした。
またひとつ、クレーム台帳に新たな事例が刻まれました。
最後に、悪臭による損害賠償請求のお話しです。
~ご参考までに事例をお伝えします。
新築マイホームを購入した買主が、その施工した建築会社に対して訴訟したケース。
居室と寝室が、どぶ臭いにおいが数ヶ月続き、半年点検時に、施工会社に調査点検させるが異常なしの報告。
しかし、その後も悪臭は続くものの特段の措置はされず、次の2年点検はスル―される。
たまりかねて、別の業者に点検させると、下水管と接続した排水管が口が開いた状態で放置されていたことが判明する。
ネズミの糞尿に、土台の柱はかじられて、床下は悲惨極まる状態だったそうです。
買主は、不法行為及び2年間にわたって悪臭に悩まされ健康被害をうけたとして、建築会社等を提訴。
建築会社に慰謝料及び損害賠償の支払いを命じる判決がなされる。
判例主旨~
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