お部屋探しのガイドブック➁~これからひとり暮らしをするあなたへ~
進学や就職のシーズンが近づいてきました。
親子でお部屋探しに訪れるかたも日に日に増えてきます。
はじめての一人暮らしをされる人も多くいます。
お部屋を借りるときの基本ルールをお伝えします。
賃貸借契約の基本用語[お部屋探しについて]
契約をするとき聞きなれない言葉がたくさん出てきます。
なかには初めて耳にする契約用語もあるかもしれません。
それでは基本中の基本。
家賃の性質について説明したいと思います。
■家賃
部屋を借りるときの賃借料のこと。一般的には月額で表示されます。
家賃には消費税はかかりません。(民法601条、消費税法6条)
この家賃が契約の基本になります。毎月、決められた期日までに決められた方法で支払います。
なお、敷金はこの家賃をもとに「賃料〇ヶ月分」と表記されます。
■共益費(管理費)
ひとり暮らしをはじめるときに借りるお部屋は、多くがアパートやマンションです。
このアパートやマンションは集合住宅といい、複数のひとたちが共同で利用・使用するスペースがあります。
エントランスや廊下通路、駐輪場、階段やエレベーターなどがこれに当たります。
共益費とは、これらの共有で使用する設備などを維持管理するためにかかる費用です。
家賃とは別の性質であるものと理解してください。
■敷金(保証金)
敷金とは、あなたが貸主に対して担保として預ける金銭のことです。
入居しているときは気にする必要はありませんが、退去のときはこの敷金の取扱いには注意が必要です。
先に言ったように、敷金とは預けているものなので原則として返してもらわなければなりません。
ただし、家賃の未払いがあったりお部屋の中を壊したりしたら、それらの費用を差し引いた金額(敷金)が返金されます。
なお、それでも足りない場合は不足金額を支払わなければなりませんので十分に気をつけてください。
■その他の一時金など
■礼金や更新料
・礼金とは部屋を貸す代わりに家主が謝礼として受け取る金銭のこと。戦後の住宅事情などが背景に絡んだ慣習が続いていると言われます。返金されない金銭です。
・更新料とは当初の契約を更新するときに家主に支払う謝礼のこと。こちらも礼金と同様の性質があり、地域性によって大きく扱いが違います。
■仲介手数料
・お部屋の案内から契約そして入居までの一連の業務に対して不動産業者へ支払う報酬のことです。この仲介手数料は国の法律で厳しく定められています。
■家賃債務保証料
・家賃債務保証料とは、あなたが万一家賃を支払えない場合、あなたに代わって家賃債務保証会社が家賃を家主に支払います。この債務保証の保証料のことです。
最近の傾向として、礼金や更新料を取らない代わりにこのような家賃保証会社との委託契約を入居条件にする大家さんや管理会社が増えています。
■火災保険料
・入居中は予期せぬ事故やトラブルに見舞われる可能性があります。火事を起こしたり水漏れをさせた場合、その損害額は高額になります。万一に備えて必ず加入しましょう。
■かぎ交換代
・新築以外の物件はどれも前に入居者がいたことになります。同じ鍵を使い回せば防犯上とても危険です。このように安全に入居していただくために、鍵のシリンダーごと(カードキーのデーター書換えなど)を交換する費用です。
■インターネット登録料
・最近のマンションはインターネット利用料無料が多くなりました。毎月の利用料は無料ですが、最初だけインターネットの開通費用としてインターネット登録料がかかる物件もあるようです。
■その他
・入居直前のお部屋を除菌消臭してその費用を徴収する物件もあるようです。基本的には契約に直接影響する費用ではないので、オプションとして捉えて差し支えありません。
分からないことは事前に確認すること
はじめての契約はわからないことがあって当たり前です。
契約内容は納得するまで確認してください。
遠慮なんかせずにどんどん質問してください。
なにも恥ずかしいことなんてないのですから。
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