2020年09月10日
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不動産の履歴書“登記簿謄本”の見方番外編~共同担保目録
登記は安全かつ円滑に不動産取引ができるようにするためのものである。
土地や建物の物理的現況や権利関係を「登記簿」すなわち公の帳簿に記録すること。
その情報は一般に公開してあり申請すればだれでも見れます(取得できます)。
■共同担保で私道の持分がわかる!?
共同担保とは、1つの債権の担保として複数の不動産に設定された抵当権のことです。
例えば…自宅の接道が私道であった場合
●ポイント→住宅ローンで買った自宅の道路が私道のときは持分(あるいは通行承諾書等)がなければこの私道は使えません。
このような場合は持分を取得することになります。
金融機関は担保権を設定する場合、土地や建物だけでなくこのような前面道路の持分もふくめて担保に取ります。
このように担保の目的となる権利の表示を見ることで共同持分の有無がわかることがあります。
■記号及び番号・調製・番号・担保の目的となる権利の表示・順位番号
●記号及び番号…共同担保を識別する固有の番号。
●調製…抵当権設定申請書の受付年月日と同じ。
●番号…共同担保目録に記録された順序
●担保の目的となる権利の表示…共同担保となった不動産の地番や所在地など。
●順位番号…権利部(乙区)でつけられた権利番号
最後に“歴史を知ることは未来への糧を得ること”
土地と建物に分けて作成される登記簿謄本(正式名称:登記事項証明書)。
不動産の所在や種類・構造などが記録される「表題部」。
所有者情報や取得原因が記録された「権利部(甲区)」。
所有権以外の抵当権などの権利関係が記録された「権利部(乙区)」。
そして共同担保の物件リストが記載される「共同担保目録」。
登記簿謄本をしっかりと読み解けば見えてくるその物件の歴史。
失敗しない取引のために気をつけたいですね。
その不動産の歴史を知ることは未来への糧となるのではないでしょうか?
■登記簿謄本の見方その3~権利部(甲区)はこちらからご覧ください
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